世の中にはボゴソート というソートアルゴリズムがあります。ランダムにシャッフルして、順番に並んでいたらソート完了というものです。
魔が差したので実装してみました。
ところで、ボゴソートは完全な乱数を使用した場合にはアルゴリズムが完了することが保証されていますが、疑似乱数には周期があるため同じ状態が繰り返し、完了しない場合があります。メルセンヌツイスタ MT19937 を利用した場合、周期は 2^19937-1 で、およそ 10^6001 です。
一方ボゴソートの平均計算量は O(n * n!) らしいので、138 * 138! = 9.55 * 10^238、つまり 138 要素ぐらいまでならメルセンヌツイスタぐらいの周期を持つ乱数でそろう可能性が高い(50%を越える)ということになります。だいたい計算してみると 2080 * 2080! = 10^6004 ぐらいとのことなので、2079 要素ぐらいまでならメルセンヌツイスタぐらいの周期を持つ乱数でそろう可能性が高い(50%を越える)ということになります。
32bit の線形合同法(普通の rand() 関数)の場合は、最大周期が 2^32-1 なので、わずかに11要素ぐらいまでしかソートできず、それを越えると永久にソートできない可能性が高くなります。
メルセンヌツイスタのような、非常に周期が長いと言われる乱数を利用しても数百千要素までしかソートできないなんて、ボゴソートは恐ろしいですね。
ちなみに 138要素の場合でも、1秒間に1京回計算できる計算機を使っても、完了までに 10^215年以上かかることになり、宇宙の寿命が先に尽きてしまいます。
2000要素とかどんだけかかるのかな...
#include <iostream> #include <boost/timer.hpp> #include <boost/random.hpp> #include <algorithm> #include <ctime> #include <boost/foreach.hpp> class Random { public: boost::mt19937 gen; boost::uniform_int<int> dst; boost::variate_generator< boost::mt19937, boost::uniform_int<int> > rand; Random( int N ):// call instance: gen( static_cast<unsigned long>(std::time(nullptr)) ), dst( 0, N ), rand( gen, dst ) { } std::ptrdiff_t operator()( std::ptrdiff_t arg ) { return static_cast< std::ptrdiff_t >( rand() ); } }; template <class InputIter, class Rand> void bogosort(InputIter first, InputIter last, Rand rand){ while(!std::is_sorted(first, last)) std::random_shuffle(first, last, rand); } template <class InputIter> void bogosort(InputIter first, InputIter last){ while(!std::is_sorted(first, last)) std::random_shuffle(first, last); } int main(int argc, int argv[]) { std::vector<int> a; while(true){ int i = 0; std::cin >> i; if(std::cin.eof() || std::cin.fail()) break; a.push_back(i); } Random rand(a.size()); boost::timer timer; bogosort(a.begin(), a.end(), rand); std::cout << "time = " << timer.elapsed() << std::endl; BOOST_FOREACH(int i, a){ std::cout << i << ", "; } std::cout << std::endl; return 0; }
0 件のコメント:
コメントを投稿