2012年5月31日木曜日

パナソニックを退社しました


5月31日で、2年とちょっと働いたパナソニックを退社しました。最初半年ぐらいは研修だったので、実質1年半ぐらいで辞めたことになります。

辞めた理由はシンプルで、私はソフトウェアの開発がしたかったのですが、実際にはソフトウェアの開発が出来なかったこと。それから、社内の雰囲気が合わなかったことです。

もし今就活中、または来年就活の方で製造業を志望されているソフトウェアエンジニアの方がいたら参考になるかもしれませんので、少しだけ書いてみます。

ただ、大きな会社なので、部署によっては全然雰囲気が違うようで、楽しく仕事をしているところもあるようです。たまたま、私が合わなかっただけです。実際離職率は低めです。

それから、仕事の方針にはミスマッチはありましたが、部署の皆様には大変お世話になりましたし、私の考えに共感して助けてくださることもありました。特定の方を非難する意図はないことを申し添えておきます。

ソフトウェア開発について

私の部署では、絵に描いたような昔ながらのソフトウェア開発が行われていました。

単価計算は人月とステップ数。仕様書を書く上流工程が重要で、コーディングは単純作業という価値観のもとでの開発です。当然正社員はなかなかコーディングに携わることができませんでした。

また、単純作業とみなされがちなコーディングを効率化しようとするモチベーションが少なかったのか、いくつか作業環境で疑問に思うところもありました。例えば、メモリ 1GB ぐらいの遅いマシンでビルドしている、ディスプレイが17インチ、きちんとしたソース管理がない、などです。PCスペックやディスプレイなどは入社の時期によってはそこそこいいものになるんですが、「壊れるまで使う」のが基本のためなかなか新しくなっていませんでした。

それから、入社してからプログラミングを始めたという方も結構いらっしゃったので、どうしてもサイエンスの面からのアプローチが弱かったと思います。オブジェクト指向を知らない(クラスって何? というような感じ)でコーディングしている方もいらっしゃったし、アーキテクチャ、計算量やアルゴリズムを純粋に議論することが少なかったように感じました。

「仕様書を書いて、たくさんの人間を使ってプログラムを作る」ことが大きな仕事をする、それが付加価値なんだと言っていた方も居たので、私の目指す方向とは決定的に違うなと思いました。

就活とのミスマッチ

パナソニックがグローバルチャレンジャーというキャッチフレーズで採用活動をしていることは、ご存じの方もいるかもしれません。私も海外で仕事をしたいと考えていました。

ところが、入社して2年になりますが一度も海外出張はありませんでした。これも部門によっては最初の研修で海外に行くことがあるようなので、一概には言えないのですが...

海外と全く接点がなかったわけではなく、メールや電話でやり取りをすることもありました。ただ、自分の意志でやり取りをするのではなく、先輩社員が書いたメールの添削、翻訳になってしまうこともあったので少し不満でした。

「グローバル」は以上ですが、「チャレンジャー」のほうにも少しミスマッチがありました。

具体的には書けませんが、改善提案をしたときには「新入社員(または入社2年目)なのに」というリアクションがついてまわりました。中には「話を大きくすると、新入社員が思いつくようなこと何故今までやっていなかったのか」と問題になるのでと却下されたこともありました。

私の話し方に未熟な点があったのも事実ですが、残念でした。

男社会

技術系の会社ではよくあることだと思いますが、ほぼ完全な男社会です。100人ほどの部門でしたが、女性は私を含めても4, 5人でした。

キャリアにどれぐらい影響があったのかはよくわかりませんが、日常的な話で「ん?」ということは多かったです。女性の人物評はまず外見で、「かわいい」「若い」というのがまず言及されていました。飲み会でも「女の子」と呼ばれてしまうし、そういう振る舞いを期待されることもありました。

まあ、男女集まればお互い様なこともあるし、女性側だっておじさんの悪口言ってるものなので、一方的な話になっちゃいますけどね...

まとめ

勤務環境としては、休みたくさん取れるし(年間25日付与されますし、完全消化できます)、残業もそんな壊滅的には多くないのでとても良かったのですが、ちょっと違うチャレンジがしたくなったので退職しました。

明日からは違う会社で働きます。今までありがとうございました!明日からよろしくお願いします!