2013年9月4日水曜日

tar は圧縮形式を指定しなくても展開できる

tar は最もよく使われるコマンドの一つですが、意外と知られていないことがあります。それは、展開するときに圧縮形式を指定しなくても展開できるということです。

よくtarを使ってファイルを展開するときに紹介されるコマンドは

tar xzvf archive.tar.gz
tar xjvf archive.tar.bz2
tar xJvf archive.tar.xz

というふうに、圧縮形式を指定しているものだと思います。ところが広く使われている GNU tar (Linux)も、BSD tar (OSX)も、展開するときは圧縮形式を自動判別します。つまり、

tar xvf archive.tar.gz
tar xvf archive.tar.bz2
tar xvf archive.tar.xz

とするだけで、すべての形式を自動判別して展開します。ちなみにファイルの一覧を出力してほしくない時は

tar xf archive.tar.gz
tar xf archive.tar.bz2
tar xf archive.tar.xz

とすると画面上には何も出力せず展開してくれます。

このことは、GNU tar であれば公式マニュアルBSD tar であればmanにかかれています。

GNU tar の場合
Reading compressed archive is even simpler: you don't need to specify any additional options as GNU tar recognizes its format automatically.
圧縮されたアーカイブを読むのはより簡単です。GNU tar が自動的に形式を認識するので、追加のオプションを指定する必要はありません。

BSD tar の場合
代表例として -z を抜粋しますが、他の形式のオプションのところにも同様のことが書かれています。
-z, --gunzip, --gzip
(c mode only) Compress the resulting archive with gzip(1). In extract or list modes, this option is ignored. Note that, unlike other tar implementations, this implementation recognizes gzip compression automatically when reading archives.
-z
 (cモードのみ) 生成されるアーカイブをgzip(1)で圧縮します。展開やリストモードでは、このオプションは無視されます。他のtarの実装と異なり、この実装ではアーカイブを読むときにgzip圧縮を自動的に認識します。

いかがでしょうか。特にBSD tarの場合は明確に「無視する」と書いています。

ちょっとしたトリビアですが、知ってるとだいぶ得した気分になれます。

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